Blue Bottle Coffee at Mint Plaza
遅めの夏休みで、サンフランシスコ、バークレー、オークランドのベイエリアに行ってきた。サンフランシスコでコーヒーと言えば、もちろん今のスペシャリティコーヒーの大きな波「サードウェーブ」をおこしたブルーボトルコーヒー。
サンフランシスコのブルーボトルは食事が充実してた、という友だちの情報を元に、朝ご飯を食べに行ってみた。なるほど、フレンチトーストとか、エッグベネディクトまであって、しっかりと朝食を食べたい人も満足できそうなラインナップ。私はラテとポーチドエッグ・トーストを注文。
カウンター席に座ったら、目の前に水出しコーヒーの装置(こちらではkyotoと呼ばれてる)があって、ちょうど仕込みの最中だったので、興味津々で眺めながら、抽出にどれくらい時間がかかるのか聞いたら18〜20時間だって。今日仕込んだのは、明日しか飲めないんだよと。
そしたら「昨日淹れたのがあるから飲んでみる?」と試飲させてくれた。しっかりと濃いけど、苦過ぎないアイスコーヒーだった。こういうコーヒー好そうな人に対するおもてなしというか、応対に触れると、これがジェームス・フリーマンさんがブルーボトルを立ち上げた時に目指していたものなのだなと感じる。
ニューヨークのチェルシー店のサイフォンバーにいたお兄さんにはそれを感じたけど、ニューヨークに何店舗もあるブルーボトルでそれを感じられるところは、個人的な経験ではほとんど無い。
人気があって混雑しているのもあるかもしれないし、私が主にラテを飲むエスプレッソの客だというのもあるかもしれないけど、やっぱりお店の規模や従業員の数が増えると、行き届かないものなのだろうな。
それに、観光客であふれるロックフェラーセンターの地下に出店したり、インテリアショップのABCカーペットにポップアップショップを出したりしてるのを見ると、何だか創業当初の思想から離れた商業主義的なものを感じてしまう。これが日本に進出したら一体どうなるんだろう?という心配というか懸念も出てきたりして。なんて、お前は何様なのかという感じですね、はいスミマセン。
ブルーボトルコーヒーは、ドリップとかサイフォンとか、日本の喫茶店のコーヒーの淹れ方にかなり影響を受けていると聞いたし、実際にその影響はあちこちに見られる。今回朝ご飯で食べたポーチドエッグ・トーストなんて、分厚いトーストと卵の組み合わせが正に日本の喫茶店のモーニングみたいだった。
でも、まったく同じではない。卵は目玉焼きじゃなくて、ポーチドエッグになっていた。コーヒーの淹れ方は同じでも、見せ方は違う。ちゃんとアメリカナイズしてある。それがまた素敵でオリジナルになっている。
外国の文化や食生活を取り入れて、自分ナイズするのが得意なのは、日本人の方ではなかったっけ。アメリカの新しいタイプのコーヒーショップが素敵だなと思ったら、そのまま輸入するんじゃなくて、もっと日本の良さをプラスしていけばいいのに、なんてまた愚痴っぽくなってしまった。ブルーボトルが日本に進出すると聞いて、日本での取り上げられ方を見ていると何だかザワザワするものでつい。
ともかく、ポーチドエッグ・トーストは本当に美味しかったし、ラテもニューヨークのどのブルーボトルで飲むより好みの味でした。同行者は、私がチェルシー店で食べたワッフルを食べてたけど、こちらも同じく美味しかったそうで、さすがお膝元だなと。
今回はこのお店だけに行こうと思っていたのだけど、街を歩いている時に通りすがりに小さなブルーボトルを発見して、とりあえず写真を撮って、後で調べてみたらそれが最初に創業したお店だと分かってびっくり。本当に小さなキオスクショップで、あそこからこのコーヒーの波が始まったのかと思うと、なかなか感慨深いものがあった。
あとは、ファーマーズマーケットにあったお店とフェリービルディングのお店も、写真を撮ったので一応載せておこう。狙っていなかったものの、意外と色んなブルーボトルを見ることができた。本家サードウェーブの源流にも触れられたし、それだけでもサンフランシスコに来た甲斐があったというものです。
Blue Bottle Coffee [Mint Plaza]
166 Mint Plaza, San Francisco, CA 94103Y
Everyday 7 am-7 pm
WiFi No
Restroom Yes