名前を聞かれることもある
今朝、いつものGround Supportでコーヒーを飲んでいたら思い出した。
ニューヨークに来た最初の頃、コーヒーショップでラテを頼み、サイズもミルクの種類も伝えた。よし、バッチリだと思っていたら、さらに店員さんが何かを聞いてきた。
「What is your name?」
確かにそう聞こえた。こんな簡単な英語は聞き間違えるはずがない。中学校で「This is a pen」の次に習いそうな基本的な文章だ。でも、なんで名前を聞くんだろう?新手のナンパか?そんなことを考えながら怪訝な顔をして黙っていたら
「OK, my name is Tom. So what is your name?」
と、最初の言葉が聞き取れなかった(もしくは理解できなかった)と思われて、とても丁寧に改めて名前を聞かれた。
やっぱり私の名前を聞いている。でも、こんな見ず知らずのお兄ちゃんに、しかも好みのタイプでもないのに、名前を教えるのは嫌だなと思ったので、理由を聞いてみた。
すると、「同じものを注文した人がいるかもしれないから、コーヒーを渡す時に誰のものか分かるように聞いてるんだよ」と言われた。なーんだ、そういうことか。
ニューヨークのコーヒーショップでは(すべてのお店ではないけど)、注文した時に名前を聞かれることもある。名前を聞かれるといつもこのエピソードを思い出す。今では慣れたもので、アメリカ人には馴染みのない日本の名前なので、自分の名前を言った後にスペルも必ず言うようにしてる。
こうやって名前を伝えるからか、よく行くお店では顔と名前を覚えてくれるし、そうすると常連になったような気がして少しうれしい。アメリカに来て「名前を呼ぶ」という行為は、相手との親密さを増したり、距離を近づけたりするものだなと改めて思った。
名前を聞かれるのは、何もコーヒーショップに限ったことではなくて、先に注文して後で商品を受け取るようなシステムのところでは、割とよく聞かれるので覚えておくといいかも。
普段日本語ばかりをしゃべっていると気付きにくいかもしれないけど、会話というのは母国語でも予測してるから聞き取れていることも多くて、予測してない言葉が飛んでくると、聞こえていても分からないことがある。
だから、ニューヨークのコーヒーショップでは、メニュー、サイズ、ミルクの種類、そして自分の名前もお忘れなく。